昨年4月には義父の定年退職記念に滋賀へ旅行に行ったが、今年は父(俊政)の定年退職記念の旅行を以前から企画していた。
当初長崎(オランダ村)を予定していたが、個人的な旅行で行ってしまったらしい。(何でやねん!)
九州や北海道へ行くなら金銭的にもあまり変わらないのでどうせなら海外にしようということで近隣の国”韓国”に決定した。
買い物大好きな両家(正確には女性陣)には好都合かも・・・。
2002年9月28日(土)〜30日(月)の3日間、南口俊政夫妻、百田隆行夫妻、南口泰右一家の3家族で現地集合、現地解散というこのファミリーのよくある旅スケジュールで、またしても珍道中が始まったのであった・・・。

お約束の基礎知識をご紹介・・・
韓国の正式名称は”大韓民国”、人口は約4,600万人、公用語は韓国語。日本との時差はありませんが日本より北なので冬の寒さは厳しい。首都は人口1,000万人を超える大都市ソウルです。そして釜山・仁川(インチョン)・大邱(テグ)・光州(クァンジュ)・大田(テジョン)・蔚山(ウルサン)の六つの広域市と京畿・江原・忠清南・忠清北・全羅南・全羅北・慶尚南・慶尚北・済州の九道(「道」は日本の「県」のようなもの)に分けられています。
韓国は国土の70%が山地で占められる程の山国です。それほど標高の高い山はありませんが、雪岳山(ソラクサン)や智異山(チリサン)等、景勝地としられる名山があります。また南部は東海、黄海、大平洋の三海に囲まれ、沿岸には大小3,000余の島々が点在し、景勝に優れた海上公園を形成しています。

物価

単純にレートだけで見ると10,000W≒1,000円という計算を頭にいれておけばいいのですが、物価という面 から見るとその差はなく基本的には日本とあまりかわりありません。ただ食費、宿泊費、交通 費といった、旅行に不可欠な部分の物価は日本に比べて遥かに安いので旅行するには好都合。韓国のお金の単位はウォン(表記はW)です。2000年7月現在、レートが1000円=10,400Wですので、「1万Wは大体1000円」と考えれば計算が楽。紙幣は1000W,5000W,10000Wがあり、硬貨が500,100,50...とあります。小銭は主に地下鉄やバスに乗るときなどに必要。

治安

普通。夜中に一人でふらふら繁華街をうろついたりすれば危ないのは日本と一緒。繁華街でスリにあうのは海外どこの観光地でも同じことです。一応、海外なのでそれなりに用心。

気候

国の場所が日本でいうとちょうど仙台あたりと同じなので気温は同じくらいだと言えます。夏は暑いのですが、乾燥しているために日陰に入ると涼しく感じます。逆に冬は寒いです。特に朝晩はかなり冷え込み、ソウルでは最低マイナス10度なんて日もざらです。ただ南へいけば暖かくなります(ソウルとプサンの平均気温は5度くらい違います)。ただ、確かに外は凍てつく寒さで厚着をしないとしんどいのですが、建物や部屋の中はオンドルという韓国特有の床暖房が入っている為にかなり暖かいです。韓国の人のファッションを見ると上は厚めのコートを着ていますが中にはあまり着ていない人が多いです。”室内に入れば暖かい”というのが前提にあるが故のファッションだといえます。

9月28日7:00AM

あいにくの雨。車で名古屋空港へ向かう。
空港内は時間制で一日泊めると2000円強するので、空港の周りで民間の駐車場の停めようと考えていた。雨なので屋根のある所を狙ってたが、まさか予約が必要だと思わなかったので、3泊は断られた。3軒目の空港に一番近い(青空)ところで泊めることが出来た。
しかし雨なので、荷物の出し降ろしが大変でズブ濡れだ。
それでも時間通りに空港へチェックイン。

これも恒例の飛行機写真。
大韓航空機だ。
朝食は食べて来なかったので、ゲート近くでサンドイッチとコーヒーで済ませる。
案外ボリュームのあるサンドイッチで新幹線で売ってるものより良心的。
ひなたは車の中でも食べたはずなのに私達のサンドイッチもバクバク食べる。
相変わらずの食欲やなぁ・・・。
飛行機内はかなり空いていた。
座席は3-4-3列で。右側の3列だった。列内には1つ空くのでひなたを座らせたら、見てのとおり何だかゴージャス。
そう!ファーストクラスの様なゆとりだ。
フライトは1時間半程なので、楽勝!?
飛んですぐ機内食が出たがサンドイッチの影響で食べられなかった。
ひなたは、デザートをペロリ。
道中やっぱり退屈そうで、落ち着かない。機内でくれたおもちゃで何とかごまかしながら、到着30分前にお休みに・・・。

12時前に仁川新国際空港に到着。
名古屋便の方が先に着き、両家の乗った関空便は30分後に着く予定。
添乗員の李さんにも会えた。
しばらくして、両親とも再会。
もっと寒いかと思っていたが、日本(名古屋)と変わらない。一応長袖を着てきたが、良いお天気だったので暑いくらいだ。みんな(ここで言うみんなとは両家両親のこと)は相変わらずそれぞれのオペースで添乗員の話などは聞いちゃいない。両親は開口一番"ひなた!ひなた!ひなた!"(^^;)。
ひなたはやっと歩ける場所に来たのでウロウロしまくり。
子供を見つけると喜んで駆け寄る。
空港で李さんと話したら、市内観光は申し込まれていないという。陽子が何とか説明し、宮殿と民族博物館の見学で話がついた。(確認しといて良かった)
仁川空港から、Wカップで賑わった競技場を横目で見ながらソウル市内まで車で約1時間。車内では李さんが色々韓国の説明をしてくれた。歴史、風習、物価・・・。中でも陽子が最もうけたのは父の質問だった。李さんが「10000W=1000円で、ウォンから0を一つ取ったら円です」という説明の約5分後、父が、「1000Wはいくらや?」と全く初めて聞くかの様に質問してた。
韓国でも少子化は進んでいるらしく、最近は一人っ子らしい。
これは中国の様な国の政策ではなく、若者の考えらしく自分達の人生を謳歌する為だという。

民族博物館にたどり着くまでの道中には、何故か”案山子”がたくさん立っていた。義母は”案山子祭り”と言っていたが、李さんに聞くと違うらしい。

景福宮(キョンボックン)内にある、国立民族博物館。民族博物館のガイドに約40分。宮殿のガイドに約40分。
景福宮の案内板。
左端で映っている通り、真剣に聞いているのは義父だけだった・・・。
みんなは勝手に歩いてくひなたが気になって仕方ないようだ。宮殿はまだ完全に復旧されていないよう。

写真ではわかりにくいですが、軒下(!?)の模様はすごく綺麗。
瓦の上には西遊記。
交泰殿。
字の通りここで子供を作るらしい。

慶会楼は李朝時代のレセプションホール。復元された柱はコンクリートだが、当時は大理石だったらしい。
千秋殿は、第4代国王・世宗がハングルを考案した場所。
現在ハングル文字は24文字あるらしい。昔は漢字を使っていたが、一部の高級官僚しか理解できなかったので、一般庶民にもわかるように発明されたそうな・・・。日本では無い発音が2つある。逆に韓国では濁音が無いらしい。

思政殿は文字通り、思政するところ。
初日の夕食だ。
そう言えば昼飯抜きなので、めちゃめちゃお腹空いた。
メトロホテルにチェックイン後19:00にロビーへ集まり、ひなたは寝てたけど出発。
どこで何を食べるか誰も考えていないだろうから、”福清(フクチョン)”で焼肉だ。
ガイド地図では遠そうだが歩いて5分くらいで着いた。着いてから大雨が降ってきた。とりあえずつき合わせのキムチ関連が5品くらい出てきた。

メニューには載っていないが、事前に陽子の調査でわかった”盛り合わせ”を頼んだ。盛り合わせ(3人前)と豚カルビ2人前、タン1人前。噂通り一人前が多い。盛り合わせには生カルビも味付きカルビも含まれる。焼肉を外食することが久しぶりということとお腹が空いていたので、味付きカルビを追加した。
日本のと違って、油っこくない(コマーシャルみたい)。味はしっかりしてるけど後味あっさりである。

うまい!しかしうまい!辛いのも好きなのでキムチ関係もうまい!
もう一年分の肉は食べたな。
義父義母は辛いものは苦手らしいので、ちょっと申し訳なかったかなぁ。
その分私がキムチを食べよう!。明日の朝が怖いけど・・・。
ひなたも参戦だ!
しめて約120000W。一人約2000円!!!
安い!安すぎる!うますぎる!

9月29日(二日目)

前夜の夕食後、散歩がてら南大門市場まで来た。今回の目的の一つである、眼鏡の卸売り市場を探しに。
夜だし、疲れてるし・・・。見付けられなかった。
翌日、朝食バイキング後に改めて出発。今回は地下鉄で。ホテルから1分の2号線「乙支路入口」駅から「東大門運動場」で乗り換えて4号線「会賢」駅まで5つ。まずは眼鏡を作る。国産品も輸入品(ブランド)も普通の店で買うよりは安い。出来上がりまで約1時間。12時に取りに来よう。
中央に見えるのが、南大門。
眼鏡を引き取りに来る頃にはひなたが寝てしまった。
実は今回、ベビーカーを忘れてしまったのだ。
でもまぁええか!
みんなで抱っこしてくれるやろ・・・。
案の定、変わりばんこ・・・。

南大門市場はこんな感じで、小さな店や露店が軒を連ねる。
衣類は勿論、靴、鞄、松茸までも。呼び込みも多くて、なぜだか父がしきりに呼び止められていた。
やっぱりわかるらしい。カモの臭いか。
お昼近くになると、左の様な露店食堂が一斉に出てくる。魚介類がたくさんあり良い匂いがするしどれもおいしそうだ。

「会賢」駅から「忠武路」駅で乗り換えて3号線「高速ターミナル」駅へ移動。約20分。地下鉄は車両が長く12両もある。改札は自動であるが、日本の様なウェスタン式(!?)ではなく、切符を入れてバーを押すことになる。ソウル市内は一律約60円。電車内には日本と同じ様に優先座席があった。吊り広告もあるが、ドア中央付近(吊り広告の位置)には液晶テレビがある。こういうものやIT関連は日本より韓国の方が進んでいるのだ。

「高速ターミナル」駅には何しに来たのかというと、買い物である。何でも、広大な地下ショッピングセンターがあるらしい。すぐ見つけることができなかったが先に昼食にした。映画館などが併設されているワールドフードコート。ここではみんなで韓国版ヤキソバやひなた用にうどん、翌日にビビンバ専門店に行くというにも関わらず、父は石焼ビビンバ。結構おいしかったらしい。
遂に見つけた巨大ショッピングゾーン!
イメージとしては”巨大な本町”巨大な船場”だ。
お昼に男どもは生ビールを飲んだ。
これが一気に眠りを誘う!ひなたも眠そうでグズグズ。そのうち抱っこのまま寝てしまった。・・・しかし、私も眠い。とにかく眠い。もうひなたを抱っこしたまま歩いていることも忘れそうで、やっぱり本町で買い物している様な錯覚が・・・。ひなたがうらやましい。
歩き疲れたのと、のどが渇いたので休憩。陽子と義母はそれぞれでっかいかき氷。右写真の中央に映っているのがそれ。じいさん二人にもおすそ分け。

3号線で北へ移動。約20分ゆられて「安国」駅。ここは下町っぽい。古美術や陶器、おみやげが売っている。露店では”おやき”の様なものが行列を作るほど人気だった。
2日目の夕食。父達は機内で一緒になった方から聞いたらしいが”全州中央会館”へいくことにする。でも近い方の2号店へ。
初日に食べれなかった”プルコギ(写真右)”。すき焼き風焼肉。薄肉やね。
相変わらず周りにはキムチ類が。
もっとおいしいと思ってたけど、想像以上ではなかった。おいしいけど。

父の頼んだ”石焼生肉ビビンバ”。普通の石焼ビビンバの上にユッケがのってる。父曰くそうとうおいしかったらしい。前日のフードコートよりもはるかに。
これで約1200円也(石焼ビビンバは約800円)。安い!うまい!
参鶏湯(サムゲタン)。
まるごと一羽の鶏の腹にうるち米、ナツメ、ニンニク、クリ、高麗人参を詰め込んで土鍋で煮たもの。
この鶏もおいしいけど、スープがまたうまい。コクがあるね。元気でるわ。こりゃ。
これが何と、約1000円也!安い!

ここで賭けをした。今回の食事代はいくらか?負けた人はみんなにコーヒーをご馳走すること。
しめて約8000円で、一番近かったのは義母。もっとも外れたのは義父だった。
ちょっと高かったけどおいしいコーヒーをご馳走になった。
お義父さん、ご馳走様でした。

9月30日(最終日)
この日はどうしようかと考えていたが、2組に分かれることになった。
一組は何と、両親+ひなたチーム。つまり午前中は面倒見てくれるらしい。
ひなたが生まれてから初めてかもしれない2人で行動。
両親+ひなたチームは東大門へ、早々と出かけた。
私達は明洞(ミョンドン)周辺で買い物。
アウトレットショップがあるらしいが11時開店なので少しゆっくり出発。
ブラブラ歩いてると、朝から色んな匂いがしてくる。やっぱり朝からビビンバ食べてる人もいた。
結局店はあったが、目当てのものは無かった。
でもお互いカバンを買った。別に大したブランド品ではないけど、陽子は公園で使えそうなトートバッグ。私は仕事用にパソコンバッグ。結構安くGET!
13:30にみんなとホテルのロビーで待ち合わせしているがまだ少し時間があったので喫茶店へ入ってみた。
看板には200円コーヒーと書いてあった。
韓国の喫茶店は日本とは少し違って、リラックスムード。というのも椅子がソファーなのだ。かなりゆったりできる。
200円のアロマコーヒーたるものを飲んでみた。
薄い・・・。薄すぎる・・・。どこかお湯の味がする。
入れているところを見ると・・・・。取りすぎやで!そんなに出る訳ないやろ!
半分以上デガラシやんけ!
まぁ200円やから勘弁しといたろ。。。

合流してから、両親達の行きたい店にしようということで、ウロウロついて行く。やっぱり決まりそうにないが、怪しい路地内に決まった。
父はまたもや石焼ビビンバを注文。石焼生肉ビビンバがなかったので別でユッケを注文した。ゆっけが来るまでかなり時間がかかったが、すごい量だ。日本では”おちょこに一杯”程度で800円とかするけど、ここでで大きめの茶碗に一杯入ってる!これで1200円!これまためちゃくちゃうまい!初日から食べとけば良かった!悔しい!!!
みんなではキムチ鍋に挑戦。これがまたうまい!ラーメンを入れると更にうまい。このラーメンだけをおかわするくらい!写真は途中で思い出したので、ほとんど無くなってしまった状態。
たらふく食べて、一路空港へ。
途中、キムチ専門店に寄って、キムチを大量購入。
何でもここしか売ってない王様キムチだとか・・・。

仁川国際空港はアジアのハブ空港を目指しているだけあって、広いし綺麗。
関空の比ではない。李さんの説明だと”東京ドーム60個分”らしい。
個人的には甲子園って言って欲しいで。
帰国便は関空組が30分早く出発。
両親を見送った後、名古屋便の24番ゲートに行く途中にKIDSルームがあったので少し寄ってみた。さすがに色んな言葉が飛び交っていた。
ひなたも最初は積極的ではなかったけど、あっという間に溶け込んでいった。
私達のカバンはひなたが乗るとちょうど良く、移動にも都合が良い。
名古屋空港には予定通り8:40に到着。雨は降っていなかった。9時半には自宅でシャワーを浴びることもできた。

まとめ
本来の目的などすっかり忘れて韓国を満喫できた。
ショッピングとしては、ブランド品に興味のある人はすごく良いところでしょう。
衣類、靴、鞄、時計など何でも。しかも精度の高いコピー品もたくさんあるし。
私達はサッパリ興味なし。李さんがコピーばかりを扱っている怪しい店も連れて行ってくれたが、まったく興味ないね。
食に関しては、すばらしい!の一言。何をどこの店で食べても安くてうまい!
韓国へ「おいしいものを食べに行く」と言うほうが正解やね。
父も又来たいらしいし。(よほどビビンバがおいしかったのだろう)

私は何処へ行っても見ているものがある。車。自動車です。
もっとTOYOTA車が多いかと思っていたが、予想以上に国産車が多かった。
日本車では、スズキ(アルト)、マツダ(ボンゴ)三菱(パジェロ、デボネア)が多かった。これらは古くから技術提携していたから。
韓国の国産車は現代(ヒュンダイ)と、起亜(キア)がある。しかし起亜は近年倒産し現代に吸収された。でもブランドとして生きている。
日本でも数年前から現代車も売っているが、大苦戦している。
今回その理由がわかった気がする。
韓国ではコピーや似たようなものを作るのは得意であるが、オリジナルは苦手なのである。車もしかり。町でも、ベンツそっくり、TOYOTAそっくりなんてものが平然と存在しているのである。よく見ると前から見るとベンツ、後ろから見るとHONDAとか。どの車をみても、どこかで見たようなデザインなのだ。
また、フェラーリなどのスポーツカーは見かけなかった。アメ車(アメリカ)も。
ベンツ、BMWはやはり全世界で強い。

えらくまとめが長くなってしまったが、食べることが出来なかったものもたくさんある・・・。冷麺、ダッカルビ、鍋類・・・・・。
もし次回があれば、もっと的を絞って行こう!

そう言えば、定年退職お疲れ様でした!